興味深い話が次々と出てきたのでここに書き残しておこう。
34年前の1985年、3月7日。「We Are The World」が発売された。
売り上げは1000万枚。
もともとこの曲はアフリカ(エチオピア)の基金救済のためのチャリティソングとして作られた。
マイケル・ジャクソン(CD総売り上げ10億枚)、ライオネル・リッチー、スティーヴィー・ワンダー(CD総売り上げ1億5,000万枚)、シンディ・ローパー(CD総売り上げ5,000万枚)、ダイアナ・ロス、ビリー・ジョエル(CD総売り上げ1億5,000万枚)、ボブ・ディラン、レイ・チャールズなどなどアメリカのミュージックスターたちが集結。
有名人が45人も集められたので、忙しい合間を縫ってわずか10時間(夜10時→朝8時)でレコーディングが強行された。
しかも、ほとんどの人がこの曲をこの場で初めて聴いたという。
最初の難関は立ち位置。
あまりにもスターぞろいなのでみんな譲り合って前に出ようとしない。
それを見越して、マイケル・ジャクソンのプロデュースをしていたクインシー・ジョーンズがバミテで立ち位置を指定していた。
クインシー・ジョーンズ 「声のバランスなどを考慮してこの位置にさせてもらった!」
シンディ・ローパー 「あっ! バミテあんじゃん!」
※バミテ(業界用語):出演者の立ち位置に印をつけるテープ
次なる難関は、
「We Are The World」をこの日初めて聴く問題。
にもかかわらず、集合してたった30分後には見事なハーモニーを奏でていたという。
作詞作曲を担当したのはマイケル・ジャクソンとライオネル・リッチー。
マイケル・ジャクソンが事前にデモテープを吹き込んでいた。
これを聴いた一流アーティストたちは瞬時にマスターしたという。
深夜1時。収録は順調に進んでいたが、
大御所スティーヴィー・ワンダーが突然、コーラスの最後にスワヒリ語を入れようと言い出し、
1人のスター(カントリー歌手ウェイロン・ジェニングス)がやってられないと立ち去ろうとする事件が起きた。
「エチオピアってスワヒリ語じゃはなくてアムハラ語ですよ・・・」
と誰かが言い出し、解決。
そんないざこざの間に、さらに問題が発生。
マイケル・ジャクソンがプレッシャーでスタジオから失踪したのだ。
45人の中でも2番目に若いマイケル。(当時26歳)
自分が作った曲に大先輩たちが厳しい指摘を投げかけてくる。
かつて経験したことのない緊張感から押しつぶされそうになっていた。
発起人のハリー・ベラフォンテがマイケルを探し出して
ようやく戻ってくると、スタジオはいまだ大混乱。
そんなとき、
Day O〜♪
レイ・チャールズが突然「バナナ・ボート」を歌い出した。
「バナナ・ボート」
発起人ハリー・ベラフォンテの名曲。
もう朝だよ〜 家に帰りたい〜 ♪
これで重苦しい空気が一変した。
バナナ・ボートは、40年代にアメリカに伝えられたジャマイカの労働歌を起源とし、日本では浜村美智子さんによる歌でも愛された世界的大ヒットの曲。
最近では「デーーオ ヒデーーオ!」
という野茂英雄さんの応援歌として有名だ。
これだけの個性派ぞろいのメンツを
一発でまとめ上げたレイ・チャールズについてちょっと興味を持った。
盲目にして、孤児、しかも人種差別が特に強かったころの黒人。絶望のどん底から這い上がってきたレイ・チャールズ。
彼もまたアメリカン・ドリームを現実化した人物である。
そういえば、レイ・チャールズって名前は知ってるけど、じっくり聴いてみたことが無かったな。
というわけでちょっと聴いてみた。
全体的にJiveさんにちょっと声質が似てるかも。^^
Ray Charles - Georgia On My Mind (The Orginal Song From The Albom) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=fRgWBN8yt_E
ジョージア・オン・マイ・マインド(「我が心のジョージア」)は有名。
もともとは1931年にフランキー・トランバワーがヒットさせたスタンダード。
歌い出しが好きだなぁ。ピアノとかも。この雰囲気、何かに似てるんだよな〜。
イントロのストリングスのメロディはイーグルスの「デスペラード」っぽいけど、そこじゃなくて歌い出しのところ。
サザンかなぁ。この懐かしい感じ。いいなぁ。
気になってずっと思い出そうとしてたけど、「山はありし日のまま」かな。
どうでもいいけど、「山はありし日のまま」で検索したら一番上に来てるYouTube。
耳コピだと思うけど、出だしからメロディー間違えてるよ。
1,374 回も聴かれてるけど。好きな曲なので残念。
愛さずにはいられない / レイ チャールズ / 歌詞 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=TFa3HIpQehM
I Can't Stop Loving You
これも有名だなぁ。クリスマスに聴きたい感じ。
もともとは1957年に Don Gibsonがリリースした曲をレイ・チャールズが1962年にカヴァーしたものだそうだ。
ブックレットの解説を読んでみた。
クインシー・ジョーンズはレイのシアトル時代からの長い友人であり、最近ではクインシーがプロデュースした「ウイ・アー・ザ・ワールド」のセッションが有名だが、クインシーはこのレイの「エリー」を聞いただろうか。もしまだだったら、クインシーに聞かせてみたい。
サザンの「いとしのエリー」が洋楽っぽい仕上がりになってる。
やはり日本人がアメリカ進出を計る大きなきっかけはジャズのようなインストゥルメンタルか、ソングライターからだろう。
ジャズも本格的に勉強してみたいな。
完成した「We Are The World」がこちら。
USA for Africa - We are the World
映像では初めて見た。
すごいな、これ。
いやー、圧巻だ!
すげえぇぇ。。。。 ♪〜(^.^)
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