もともとテレビでドキュメンタリー映画「CODA」をやってたのを観て気になっていた作品だ。
坂本龍一さんは「Energy Flow」のような誰もが好きそうな感動的なピアノ曲も作られるが、
こういう一聴してもわけのわからないような音楽も作られる。
気持ちのいいクラシカルな様式美からわざと崩して、
不協和音一歩手前の、気持ちのいいギリギリのところを探るような感じ。
(坂本龍一さんはものすごくきれいな曲を作れるのに、あえてわざと不協和音を足して行って不快感と気持ちいいところのギリギリのところをゴリゴリ追求して行ってる求道者のイメージがある)
ちなみにタイトルの「async」というのは、「非同期」とかいう意味だ。
ニューヨークで集めてきた雑踏ノイズなどの「非同期サウンド」をミックスした音楽ということらしい。
通して聴いてみたが、最初はなんだかよくわからない音楽だなぁ、
これで3,500円+税(=3,850円)か、14曲入ってるから1曲250円・・・と思ったが、
だんだんと心地よくなってくる。
2回目聴いているときに、途中で気持ちよく寝てしまった。
アルバム1枚、ピッタリ1時間というのもおもしろい。
一つ言えるのは、この世のどこかに無名の天才がいて、
これと全く同じものを出したとしても全く売れなかっただろうなということ。
ライナーノーツをひもとくと、ハッとするようなことが書いてあった。
ミキシングとマスタリングを残してぼくのやるべき事が終わった時、つまりアルバムが完成したと言える時に思ったのは、
「あまりに好きなので、誰にも聴かせたくない」ということ。
これは作曲している人は誰もが思っていることかもしれない。
私自身、作曲を長い間やっているが、
一番好きな曲はほとんど誰にも聴かせたことがない。
なので、この気持ちはものすごく分かる気がする。
このアルバムは、坂本さんご自身が聴きたいと思った「音/音楽」を追及した結果できたアルバムのようだ。
売れるだろうって曲を公開するよりもはるかに勇気がいることだろう。
それを公開するってことは、やはり大病がきっかけで死を覚悟されたからであろう。
折りに触れ、何度か聴いてみて、このアルバムから自然と何か新たなものを感じ取れる日を楽しみにするとしよう。 ♪〜(^.^)
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タグ:坂本龍一